バイクすり抜け問題:法律から見て:キープレフト

 

 まずはじめにキープレフトとは左端寄り通行(軽車両は左端寄り通行)と車両通行帯での左端車線通行のこととされていますが、このページでは最初の方のみを扱います。それでは見てみましょう。

 

 車両通行帯(車線)がない道では車両が走る場所は定められています。自動車・バイク・原付を含む車両は左側寄り通行、軽車両などは左端寄り通行となっています。道路交通法を見る限りでは原付バイクであっても後続車両が来なければ左端を走る必要はないものと考えられます。しかし、道路交通法27条によると原付のような制限速度が低い車両は他の制限速度の速い車両(車や普通のバイク)に追いつかれたときはできる限り左端によることになるので、実質は左端走行が求められることが多いでしょう。

 

 ただし、どんな場合でも左寄り走行や左端寄り走行でも良いわけではありません。右折する場合には中央もしくは中央線に寄る必要があります(第25条第2項若しくは第34条第2項若しくは第4項)。また、歩行者がいる場合は歩行者との間に安全な間隔がとれるように右に進路をずらす必要があります(道路交通法第18条2)。

 

 またこれと似た条項として道路交通法17条4項で「車両は、道路(歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。)の中央(もしくは中央線)から左の部分を通行しなければならない。 」とありますが、これは左側通行を定めたものです。

(これも広い意味でのキープレフトの条項と言っても良いかもしれません)

 

 キープレフトを守る限り、走行する区域はだいたい決まってきます。この区域を走っている限りは同一進路の車両ということになります。このため車間距離を守る必要がありますし、前走車両の前に行こうとすると「追い越し」をかけることになります。このため並走車両があった場合はどちらかが追い越しをかけている状態ということになります。このことから車両通行帯(車線)がない道では並走はできないということが言えます。並走車両があった場合は後から来た方が追い越し違反なのです。すり抜けバイクに半ば強引にそれほど広くない左側方を走られている場合はバイクの追い越し違反であって右側の車両にはキープレフト違反とはならないでしょう。しかし、あまり広く左側を空けていてそこにバイクが来た場合、本来は後から来た方が追い越し違反なのですが、漠然と並走を続けていると右側の車両もキープレフト違反と言われるかもしれません。
 

ちなみに車両通行帯のある道路を走行している場合、車両通行帯の中の左側に寄る必要性はありません。だだし、片側2車線以上であっても車両通行帯ではない道路も多いようで(区別は難しいです)、この場合に左側車線のどこを走るべきなのでしょうか?左側寄り走行と言っても安全な範囲でのことでありますから、極端に寄る必要もなく、片側複数車線ある道路であればその左端車線内を走っていれば十分左側寄り通行と言えるでしょうから、やはり車線の真ん中を走っていれば良いと思われます。

 

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道路交通法
(左側寄り通行等)
第18条 車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、第25条第2項若しくは第34条第2項若しくは第4項の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない。

 

車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。

 

(他の車両に追いつかれた車両の義務)
第27条2 車両(乗合自動車及びトロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、最高速度が高い車両に追いつかれ、かつ、道路の中央との間にその追いついた車両が通行するのに十分な余地がない場合においては、第18条第1項の規定にかかわらず、できる限り道路の左側端に寄つてこれに進路を譲らなければならない。最高速度が同じであるか又は低い車両に追いつかれ、かつ、道路の中央との間にその追いついた車両が通行するのに十分な余地がない場合において、その追いついた車両の速度よりもおそい速度で引き続き進行しようとするときも、同様とする。

 

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