バイクすり抜け問題
最初にすり抜けはどのような状態かをまとめておきます。
「すり」という言葉からは十分な間隔、つまりは安全な間隔を取らずに追い抜くという意味です。また同一車線内追い抜きは不適切な状態から始まる追い越しと定義できますから、すり抜けは追い越しの一形態です。
ちなみに英語ではfiltering forwardといいます。filterとはエアコンやコーヒーなどのフィルターをイメージすれば良いでしょう。細い穴をすり抜けていくというイメージです。言語が変わっても言葉の持つ意味は同じなのです。
話を元に戻します。安全な間隔をとらない時点で何らかの違反、少なくとも安全運転義務違反になるのではないかと普通の人であれば考えるでしょう。でも具体的にどこが違反しているかと言える人は少ないようです。実はもっと本質的な違反を伴うのです。このサイトを一通り見ていただければ具体的なことを理解していただけるものと思います。
それではまず、すり抜けの状態を分類すると次の3つになります。
1、走行中の車両をすり抜ける場合
(これは違法な追い越しに該当します。)
2、信号や渋滞などで停止している車をすり抜ける場合
(割り込みや違法な追い越しに該当します。)
3、駐車車両(これに準ずる停車車両)の横をすり抜ける場合
(あえて言えば安全運転義務違反の可能性があります。)
特に問題となるのは1、2の場合です。これらがなぜ違反かはこれから述べます。
道路交通の危険を未然に防ぐため、またライダーにとっては自身の安全とバイクの社会的地位向上のために「すり抜け禁止」の啓蒙運動が必要と考えます。